野上の奥に蓬莱山神社があります。お堂もあって、そこへ上がる石段がとっても急で、まず登れません。崩落しそうで危険でもあります。そこの石垣が見事で、行くたびに崩れないように崩れないようにと手を合わせています。
明治時代の中頃、そこには庵があって尼さんが住んでいたことが旅人の日記に残っています。野上の沢を上がって足尾まで多くの人たちが行き来していたようです。その日記には、夕暮れとなり旅人は尼さんの庵でひと晩お世話になったそうです。静かな時間が流れる中、一期一会の旅でどんなお話を交わされたのでしょうか。