石垣の文化[2022.6.9]

 石垣って、けっこう身近に見ることができますが、時代によって使われ方も様々だったようです。歴史的に石垣といえば、お城に築かれた石垣などを思い浮かべる人も多いかと思います。戦国時代の城づくりに石垣が用いられたのは、西日本の方が早かったと一般に言われていますが、そうでもなかったようです。佐野近辺に残る唐沢山城の出城には、比較的早いうちから山の上に石垣が築かれているのがわかります。唐沢山城本丸周辺の石垣は、4百数十年経ってもほとんどが崩れずに残っており、いつ見ても凄いなあと見入ってしまいます。

 最近、本丸の内側石垣前面に蔓延っていた草木類を調査の一環ですが取り除きました。すると、ほぼ築城当時の積み方で石垣が現れ感動してしまいました。それも鏡石積みの石垣です。扁平な大型の石材を縦に置いたりして、とても難しい築き方なのですが、よくぞ残っていたという感じです。唐澤山神社へ参拝にいらした際には、ぜひ、向かって拝殿左側の石垣をご覧ください。唐沢山城跡の石垣、本当にすごいと思います。

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